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秋の夜長に「わたしのいるところ」…
こんにちわ ♡💙💙💙♡ ♡💙💙💙♡
横浜&川崎を中心に外構とお庭のデザイン&施工の会社(有)新建エクスプランニングの渡部です。
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秋の庭仕事を進めたいところなのですが、こう雨がちなお天気では庭に出てもあまりできることもないので、いつもより本を手にする時間が増えてしまっています。
夏の暑さが落ち着きなんだか急に涼しくなったせいか、夜…妙に集中して読んでしまいました。
読み進めていた本は、書店に並び出した時から気になっていたジュンパ・ラヒリ氏(Lahiri,Jhumpa)の「わたしのいるところ」です。
生まれ育ったローマと思しき町に暮らす45歳:女性の「わたし」の日々の時間と生活を、とてもとても丁寧に描いた物語です。
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新潮クレスト・ブックスのシリーズは装丁がとても素敵なものが多いので、視覚的にも目を引くのも理由の1つですが、「停電の夜に」でピュリツァー賞を受賞している作者のイタリア語で書かれた初の長編小説というところも発売当時から気になっていました。
とはいえ、訳されたものを読む身としては何語で書かれても、原作著者が表現したかったところとの温度差も気になるのですが、それは翻訳された中嶋浩郎氏のあとがきを読むとそういうことか、と改めて理解出来、じんわりしました。
海外文学の難しい所は翻訳者によって物語が台無しになってしまうところですよねー。
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大好きな作家の同じ本でも、翻訳者が違うと「別なお話か?」とびっくりする事もしばしば(笑)。
えっ?翻訳者が違うだけの同じ話を買って読むの?と思いましたか?
ワタクシは気に入ると複数購入しないと気が済まないタイプなんです。美味しいと思ったお菓子も‥履きやすい靴も…肌触りの良い衣服も‥‥(笑)♪
こう見えて敏感肌なので、肌触りの良い衣服は死活問題なんです。綿100%か絹100%が絶対なのですが、綿100%だとしても、チクチクしたらその服はもう身に付ける事が出来ません(泣)…。
話がそれました…。
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ジュンパ・ラヒリ氏はロンドン生まれですが、両親はカルカッタ出身のベンガル人。アメリカで育ち、その後イタリアに移住したそうです。
「わたしのいるところ」は長編小説ではありますがタイトルが付けられたいくつもの章に分けられています。
「歩道で」とか「トラットリアで」とか短いタイトルがつけられたそれぞれの章で主人公「わたし」の生活、心の模様が丁寧に綴られています。
何か大きな事件が起こるわけではなく過ぎていく日々の場面が切り取られていてちょっと日記を読むような感覚です。短い章ごとの区切りで読み進められるので読みやすくもあります。
孤独ではあるけれど、そこで気持ちが沈んでいるのではなくて「孤独」というひとりの時間をたんたんと丁寧に日々を過ごしている感じです。
舞台はイタリアですが、海の向こうの遠い場所のお話としてではなく、自分の物語、「孤独」と一緒に生きていく…そういう気持ちに共感してしまい、この本はとても近く感じました。
文章もとても素敵で、すっとその場面場面が入ってくる心地よさがありました。中嶋浩郎氏の翻訳が秀逸なんだと思います❤
自分を取り戻したい時?気持ちをリセットしたい時にこの本はまたいつか、読み返すことになりそうですね。
今日も素敵な1日を!
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May the seasons you spend (together) add colors to your life.
これから共に歩む季節があなたの人生に彩りを与えますように。
素敵なGARDENライフを★
GARDEN&エクステリアデザイン―新建エクスプランニング―Chinatau Watabe
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